6月9日付の新聞の記事と教育関係者に送られてきた文書で華頂女子中学の来年度募集の停止と高校音楽科の募集停止を知る。
厳しいようだが私としてはかねてよりあり得ることと思っていた。逆に言えばなぜ存続できるのかが不思議な状況だった。
採算度外視でも存続できる理由としては、存続自体が宗教的実践であり、その意味で宗門、法人からの援助があるのかなと勝手に思っていた。
しかし来世はともかく現世はそれほど生やさしくはないようだ。普通の企業と同様に経営的判断で継続は困難とのこと。
コース変更や、進学校への方向転換。いろいろやってみたがやることなすこと裏目裏目の感じ。
数年前仏大の教授が校長に就任し、今回が最後の改革、これが失敗すれば先はないと背水の陣の覚悟を語っておられたが、2,3年でその校長も辞任。おっしゃるとおり先がなかった。
新聞によると高校普通科は「当面の間継続する」との文言。これは時期が来れば募集停止すると言ってるのと同義。道義的責任として今春入学した中1を送り出すまでの命運か。
募集停止のつもりはないとしても、発せられた言葉が一人歩きすればもはや華頂に求心力はなし。存続するつもりがあるならばいかがな表現かと思う。少なくとも塾の先生は、収束するかも知れない学校に塾生を送り込まないだろう。
翌10日は京都精華女子改め共学となった京都精華学園の塾対象説明会。
遅ればせながらの共学化で、さてどうなることかと心配したが、高校は定員割れ状況から一気に定員84名超の入学者。昨年から比べると100名近くの増になった。中学も50名の定員を充足。これもここ10年ほどはなかった状況らしい。
女子校の最後の砦が共学化言うのはパラッドックスであるが、正解であったわけだ。
ここの説明会はいつもとてもまじめで誠意は伝わるがなぜかジミで暗い。
しかし今年は多くの入学者が来てくれた安堵と自信でまじめさに明るさが加わる。聞く方も疲労感が少ない(失礼)。
たぶん今年のオープンスクール、学校説明会はとてもいい雰囲気で開催されるはず。いいサイクルが出来るだろう。
業界で言うところの2年目のジンクス、つまり改革の年は集まっても次の年はしんどいということを心配されていたが、地味な誠実さの蓄積がそのジンクスを打ち破るであろうと思う。
華頂女子と京都精華女子。我が塾が開校の時よりお世話になった学校。この差はどこから出てきたのだろうか?
と、謎かけのように問うてみましたが、危機意識、ニーズの判断、リーダーシップの違いです!
SEIKAのSEKAIとポスターに載っていたが、SEIKAの共学化はまさにSEIKAIだったのです。
2016年6月22日水曜日
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