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6月, 2012の投稿を表示しています

府立三題

21日水曜日は 洛北高等学校附属中学 の塾対象説明会。保護者対象学校説明会として聞けば完璧。でも塾対象説明会の目的ってちょっと違うんですよねぇ。どれだけいい教育をしていても受からなければその学校に入れないんです。どこまでどのようにすれば合格できるかのヒント(データ)を教えてくれるのが塾説のはず。 「それは言えません」「それを答える立場にありません」「総合的判断です」の繰り返し。 いえ、実は昨年の経験からこのような返事が返ってくるのは織り込み済みなんですが、少しはこなれたかなと思っての皆さんの質問。私なんか最初からあきらめていて「あの適性検査の問題は意味不明で社会迷惑だ!」と質問じゃなく意見を述べておいた。 でも担当の主席副校長さんって、本当にいい先生だなと思う。だからそれ以上突っ込めないんだなぁ。 26日火曜日は 京都すばる高等学校 の塾対象説明会。昔の府立商業。4コースの専門学科がある。今や社会はあらゆる分野において高度になっており、高校だけのスキルの習得では通用しない状況。またネコもしゃくしもと言えば失礼だが、多くの高校生が大学を目指す状況になっている。その中で高卒を前提としていた商業専門学科の先行きは… 多分そのようなことは先刻ご承知での説明会だろう。職業的専門学科として、職業、つまり人が働くとはどういう事かを生徒達に教えながら、高度化した社会の中で次の段階へとどうつなげていくか、大学進学も含め高校だけで完結しない教育への転換を模索をしているように感じた。 授業見学では皆さん集中して授業を聞いている。躾け教育がしっかりしているのはかねてより定評(一説には厳しすぎると!)。「社会に出て困らないように」「社会に出ればもっと厳しい」「就職して後輩達に迷惑をかけないように」。実社会からのフィードバックは教育的お題目の躾け教育とはリアリティが違うと感心した。 合格の目安はオール3プラスα程度だと思う。しっかりとした職業観、世間に出ても困らない躾が身に付くと考えればお勧めかも。そして専門学科枠や推薦入試でお得な大学進学への道もあるみたい。 27日水曜日は 嵯峨野高等学校こすもす科 。理系の「西京エンタープライジング」、文系の「こすもす」なんて意図的かどうかは知らないが、一時期言われたことがある。また平仮名の「こすもす」は女の子になじみやすい

聖書、論語

20日は同志社高等学校の塾対象説明会。同志社香里でもなく同志社国際でもなく同志社女子でもないのです。生粋の京都人が同志社と認める本家同志社。 小学校、中学校、高校が岩倉の地に集結し、同志社学園都市の様相を呈している。大学附属(系列)の学校って資金が潤沢ですねー。エスカレーターの学校は一般的に授業料が高いが、それ以上の見返りがあるのではと思わせるような立派な施設。 すべての同志社に共通する赤煉瓦を基調とする建物。市街から離れていることもあるんだろうが、余裕のある敷地。どの方向からでも写真に撮れば、パンフレットにすぐ使えそうな風景。すべてにおいてセレブ感を満足させてくれる。祇園祭で屏風を見せることができるような旧家がこの学校を支えているのだろう。 が、しかし、その旧家も実は危うい経済状況。つまりセレブ校も危うい状況ということでパブリックな塾を集めての説明会。ならばパブリックの目線に合わせた説明ををすべきだろうに、パブリックの気持ちが分からないのがセレブというもの。本人は普通にしゃべっているつもりだろうが、何か上から目線の説明の思えてしまう。自分たちの良いとこばかり押しつけるがごとくに説明しておいて、私たちにとって大事な入試に関するデータは文書にせずに軽くながす。「由らしむべし、知らしむべからず。」だ。理科の先生にしてはあまりにも政治的すぎる。人文社会学的理科教師とはいかがなものか? 自由・自主・自立。そして自己責任。これが同志社の基本なんだろう。授業風景も自由、服装も自由だ。で、自主・自立は…? だらけた授業態度に自主・自立、自己責任は感じない。華美な服装も自主・自立、自己責任なのか?学生の間は他にやることがあるだろう。 聖書の言葉に 「なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。 今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。 だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。」 と、ある。宗教の時間と礼拝があるらしいが、この部分は割愛か? もし、同志社の教育が真の自由・自主・自立であるとするならば、他者が

カリスマからハンサムへ

15日金曜日は西京高校の塾対象説明会。堀川同様ここもカリスマ校長からの引き継ぎ。大いに関心のあるところ、でもない。だって何の不安要素もないですから。 新任の村上校長は西京エンタープライジングの立ち上げの時から教頭として関わって来られた方。上から目線で失礼だが初めてお会いしたときに「やり手だな」と思った。関目校長の泥臭さと(失礼)村上教頭のスマートさで、絶妙のコンビ。西京の成功はこの二人によって築かれた。 ここ2年ほど別の市立高校で校長職の修行をされて、西京に戻ってこられた。ウーン、完璧な人事だ。 古巣に帰った喜びとでも言うのか、説明もいきいきと分かりやすく、そして展望を持って話しをされる。関目前校長ファンもたくさんいたと思うが、村上校長ファンもさらに増えるでしょう。だって帰りに校門の前で村上校長と並んで写真を撮っている女性塾長がいましたからね。ハンサムは得ですね。おっと、関目先生に失礼か!。カリスマからハンサムへ、うまく引き継ぎができそうだ。 今回の説明会で目新しいところは、後発の中学校をこれからは中心に据えて、もう一度エンタープライジング科を見直していこうとする点。いろんな意味においてこれは正しい方向だと思う。学校の雰囲気作り、大学進学実績、私学においても六年一貫生が大きな役割を果たす。西京、堀川、嵯峨野のいわゆる公立御三家で附属中学を持っているのは西京だけ。これを活かさぬ手はなかろう。 残念ながら当学園からは中学校は地理的に受験不可能だが、村上校長の下、堀川を追い越す西京エンタープライジング科を見てみたいものだ。

校長三題

11日(月)は 堀川高校 の塾対象説明会。もはや完成の域に入ったと言うか、不動の地位を築いてしまったと言うか、内容的に目新しいことはない。多くの生徒が塾や予備校に通っているがそれには触れずに、「自立した18歳」の完成を標榜する手法も同じ。 出席者の皆さんの最大の関心事はあのカリスマ校長から新校長に変わった事でしょう。さて学校経営に変化はあるのか? 結論から言えば前校長からの踏襲。「前校長」という言葉が不適切なら、堀川アイデンティティの継承と言うべきか。つまり破綻のない説明だった。 しかしカリスマって恐ろしいもんですなぁ。「ここのとこは去年こんな言い方で、うまく聞き手を引きつけたよなぁ…」などととついつい比較してしまったり、途中で何か荒瀬前校長の声が聞こえてきたりした。 似たような状況があったような…。そうか!橋下徹前阪府知事と松井一郎現知事だ! 12日(火)は午前中は京都聖母、午後からは立命館宇治の説明会。 京都聖母 、教務力もしっかりしているいい学校と思っていたが、世情に疎いというか、上から目線というか生徒募集がうまくいっていなかった。そしてこのようなときにおきまりの内部のごたごた。デフレスパイラルの臨界点間近。ここ数年塾対象説明会に出席しても面白くなかった。 しかし今日は何か雰囲気が違う。一つは完全V字回復と言えないまでも今春の募集は良かったようだ。また今までは「聖母ブランド」が邪魔をしてできなかったような事を現校長が次々に実行される。「午後入試」なんぞは以前の執行部では「はしたない」と言って踏み込めなかったでしょうね。また来年からはあの伝統の制服も変わるらしい。 放っておいても収束するなら、なんでもできると言えば乱暴すぎるが、聖母も「清濁併せ呑む」の校長にやっとなったわけだ。変えるぞ、変わるぞという雰囲気が本当によく伝わってきた。 立命館宇治 はさらに一層英語教育に力を入れるというか、グローバリゼーションを学校の特徴にする方向で話が進む。パナソニックは大卒新規採用の80%近くが外国人らしい。このような時代にあって…と話しは続く。国公立進学実績などというチマチマした時代ではもはやないらしい。 なるほどなと思う。数年前に先物買いとして実施校の認定を受けた「国際バカロレア ディプロマプログラム」も時流にのったようで、次代の国際

大谷流・サイレントスプリング・自由、自主、自立

3日(日曜日)はある私学主催のセミナーに参加。琵琶湖の北部にある学校所有のセミナーハウスを使っての一泊研修。後半はここだけの話し、飲み会となる。 朝起きて出発しようと車に近づけば泥だらけ。よく見れば足跡らしき物が…サルだった。人間様が飲み会してる間に人の車の上に乗って猿会をしていたのだろう。未だ車は泥だらけ。次会ったときは説教してやろう。 5日大谷、6日華頂女子、7日奈良女子大附属中等教育学校の塾対象説明会。連続日程は体力的にしんどいが、違いが分かって印象に残る。 大谷 は開会まで待ち時間の間、美しい女性のピアノとバイオリンのデュオの演奏でお迎えしていただく。大谷流のおもてなしなんだろう。クラッシック好きの私は得したなと素直に喜ぶが、せっかくステージがあるので壇上で演奏してして欲しかった。高いところからでは失礼との大谷流の遠慮があったのか。しかしそれでは演奏者に失礼ではなかろうか。私はなぜかこの大谷流の思い切りのなさがいつも気にかかる。 校長の話も文化人の話を聞くような感じ。宗教校の校長ならもっと宗教色を前面に出した学校理念、教育哲学を聞きたかった。これも私にすれば思い切りのなさに思えてしまう。 全体的な話しの流れは、進学校として数値目標を掲げより進学実績を上げるというように聞こえた。データなどでは確かに成績は伸びているが、なぜか突き抜けるような予感がしない。進学実績を上げるなら、もっと追い込んで行く必要があるんだろうが、やはりどこまで行っても大谷流のマイルドさ。でも、このマイルドさ故に今年は中学、高校とも定員を大幅に超えたんだろう。 まあこれだけ集めれば、私のとやかくなんてまるで関係ないでしょうね。 華頂女子 は2年前から始まった改革の真っ最中。定員割れ→入試ボーダーの低下→質の低下→評判の低下→定員割れ、のデフレスパイラルを断ち切るべく、中高ともに入試基準を大幅に上げた。しかし一層の定員割れを招くのは必至。「自爆入試」になる可能性も大きい。でも何もしなければ、いつかは生徒の声が聞こえない「サイレントスプリング」状態。改革を進めるしかないか。 中学入学者はこの2年間各学年10名程度。高校入試も60名程度。覚悟の上だったとは言え、かなり厳しい状況のはず。 しかし、授業見学をしてみて今までの生徒と全く違う。こんな言い方をすれば旧体制