2016年6月22日水曜日

SEIKAのSEIKAI

6月9日付の新聞の記事と教育関係者に送られてきた文書で華頂女子中学の来年度募集の停止と高校音楽科の募集停止を知る。

厳しいようだが私としてはかねてよりあり得ることと思っていた。逆に言えばなぜ存続できるのかが不思議な状況だった。

採算度外視でも存続できる理由としては、存続自体が宗教的実践であり、その意味で宗門、法人からの援助があるのかなと勝手に思っていた。

しかし来世はともかく現世はそれほど生やさしくはないようだ。普通の企業と同様に経営的判断で継続は困難とのこと。

コース変更や、進学校への方向転換。いろいろやってみたがやることなすこと裏目裏目の感じ。

数年前仏大の教授が校長に就任し、今回が最後の改革、これが失敗すれば先はないと背水の陣の覚悟を語っておられたが、2,3年でその校長も辞任。おっしゃるとおり先がなかった。

新聞によると高校普通科は「当面の間継続する」との文言。これは時期が来れば募集停止すると言ってるのと同義。道義的責任として今春入学した中1を送り出すまでの命運か。

募集停止のつもりはないとしても、発せられた言葉が一人歩きすればもはや華頂に求心力はなし。存続するつもりがあるならばいかがな表現かと思う。少なくとも塾の先生は、収束するかも知れない学校に塾生を送り込まないだろう。

翌10日は京都精華女子改め共学となった京都精華学園の塾対象説明会。

遅ればせながらの共学化で、さてどうなることかと心配したが、高校は定員割れ状況から一気に定員84名超の入学者。昨年から比べると100名近くの増になった。中学も50名の定員を充足。これもここ10年ほどはなかった状況らしい。

女子校の最後の砦が共学化言うのはパラッドックスであるが、正解であったわけだ。

ここの説明会はいつもとてもまじめで誠意は伝わるがなぜかジミで暗い。

しかし今年は多くの入学者が来てくれた安堵と自信でまじめさに明るさが加わる。聞く方も疲労感が少ない(失礼)。

たぶん今年のオープンスクール、学校説明会はとてもいい雰囲気で開催されるはず。いいサイクルが出来るだろう。

業界で言うところの2年目のジンクス、つまり改革の年は集まっても次の年はしんどいということを心配されていたが、地味な誠実さの蓄積がそのジンクスを打ち破るであろうと思う。

華頂女子と京都精華女子。我が塾が開校の時よりお世話になった学校。この差はどこから出てきたのだろうか?

と、謎かけのように問うてみましたが、危機意識、ニーズの判断、リーダーシップの違いです!


SEIKAのSEKAIとポスターに載っていたが、SEIKAの共学化はまさにSEIKAIだったのです。




2016年6月8日水曜日

2016年塾説シーズンイン。ノートルダム女学院から。

5月上旬より来年度入試に向けての塾対象説明会が始まる。この時期は大学進学実績の報告,中学入試、高校入試の結果報告、在校生の現状報告というのが定番。来年度の入試に付いての詳細は秋の塾対象説明会のコンテンツ。

それならば秋に一括して説明すればお互い手間と時間と費用も省けるというものだが、人間社会、そう合理だけで成り立っている訳ではない。話しを聞く回数が多ければやはりその学校の情報は多くインプットされる。もっと分かりやすく言えば衰えた脳でも忘れにくい!

相手も分かっているからお彼岸じゃないが春秋2回実施がなかなか減らない。

まあ、お世話になっている先生方に会うことは嫌じゃないので楽しんではいますが。

さてすでに数校の塾説に出席したがいい意味で印象に残ったのが(悪い意味で印象に残ったのは後日)ノートルダム女学院。今年から立ち上がった「グローバルイングリッシュコース」の授業を見学する。

"LiD"="Learning in Depth" 訳せば「深掘りして学ぶ」となるのだろうか。中1から1人ひとりがそれぞれのテーマ、例えば”Japanese History”を掲げ、それについて調べながら内容を英語に直し、数人のチームの中でそれぞれのテーマを発表し合う。最終的には英語でのやりとりになるんでしょうね。

LiD Workのサンプル。調べたことを英語で表現しこれを継続、深化させていく。
同じテーマならば生徒間で強弱がが付くかも知れないが、1人1人のテーマが違うので1人1人がエキスパートとなれる。引っ込み思案な子でも、自信が持てるかも知れない。調べて発表。今望まれている"Active Learning"にもつながる。

ネイティブの先生がつきっきりで、あちこちのチームから声がかかっていた。

まず公立の授業では絶対あり得ない。それと他の私学でも同じようなグローバルを冠した名称で英語教育に力を入れてますよという学校はあるが、ちょっと先を行ってるかなという印象を持った。英語の実力は確実に伸びると私は思う。

塾説の合間に今年は「和中庵」というノートルダムの原点とでもいう建物を見学する。戦後4人のシスターが日本に布教のためにやってきたとき、近江商人の藤井彦四郎という豪商が寄付したらしい。この建物がなければ今のノートルダムは存在しないことになる。長い間そのシスターの住居でありまた修道院でもあった。

栗本校長の案内付きでした。秋は後ろの木々が真っ赤に染まるんでしょうね。
シスターも去り老朽化が進み取り壊しの運命にあったが今の校長の努力により修復保存となったらしい。

拝見させていただいて、関係者じゃない私でも保存は正解であったと思う。

東山自体を庭園のように取り込んだ風景はその美しさに驚くとともにしばらくすれば何とも心が安らぐ。この建物から校舎を見れば先人たちの苦労が偲ばれる。

和中庵から見る校舎
今年は京都精華女子、来年は大阪聖母女学院、聖母被昇天学院が共学化される。共学化の第2波がやってきているのだろうか。ノートルダム女学院は女子の宗教校として頑張ってもらいたいと思うのだが…




「桜ホール」


2016年3月16日水曜日

春恒例、2016年山城通学圏中期選抜合格者相関表

お待ちかね山城通学圏普通科中期選抜回し合格相関表です。

第1順位出願時点で東宇治、莵道、西城陽、京都八幡が定員割れ。城陽、田辺はちょうど1倍。
昨年大幅定員割れした南陽は1.25倍と高倍率。一方昨年1.35倍だった京都八幡は0.82倍。広報の努力の違いが…な訳がない。南陽も京都八幡の先生方も、結構頑張っていましたよ。

やはり隔年現象なのでしょう。上がれば下がり、下がれば上がる。分かっていてもなかなかこの単純な法則からは抜け出せないのが人間の性なんでしょうか。

南陽、城南菱創、久御山が第2順位回し合格者生産校で、他の学校はその回し合格者の玉突きで他校に回っている様子が読み取れます。

回し合格制度のおかげで南陽の不合格者57人の内36人は、他の公立高校に進学できたのでその生徒たちにとってはありがたいことでしょうが、玉突きで行きたい学校からはじかれた生徒のことはどう考えているのでしょうか。そりゃ入試で負けたのだから仕方がないと言うのでしょうね。

それなら南陽を不合格になった受験生も同じことで入試で負けたのだから不合格になってもいいはず。つまりは少しでも学力のある生徒を公立に残すシステムだと私は感じるのです。

しかしながら南陽不合格者の内21人は第2順位の公立を希望せず併願私学に回っている生徒も結構いるはずです。じゃ、ますますこの制度の意味が分からなくなります。

ただ一つおもしろい点があるとすればこの表が作成でき、学校のランキングが明確になる点でしょうか…

わーっ、怒られそう!
(注)府教委の合格者数と集計による合格者数とに差があるのは、たとえば京都市内の専門学科を第1順位にし、山城 通学圏の普通科を第2順位にした場合、山城通学圏の合格発表を見るだけでは捕捉できないからです
南陽の合格発表掲示板。受験番号が抜けていたり第2順位の学校名が結構あります。

2016年2月26日金曜日

KKGKKG

 DAI語風に書けばKKGKKGとでもなるのか、京都廣学館高等学校の卒業式に来賓として参加させていただく。

 校名が京都廣学館に変わった第1期生の卒業式だ。今までの生徒たちに失礼な言い方になるかも知れないが、雰囲気が大きく違う。2時間15分の長丁場だったが、だれることもなく最後まで粛々と式は進む。

 壇上で卒業証書をもらった後、降壇し、ずらりと並んだ先生方と言葉を交わしたり握手をしたりするのがこの学校の流儀なのだが、自分の席に戻ってきたときには女の子たちだけでなく男の子も涙を流している。私も目頭が熱くなる。

 この涙で先生と生徒たちの関わりの深さがうかがえる。生徒も先生も一生懸命だったんでしょう。

この学校の「礼」は少林寺流の「合掌」になります。
校名変更は大きな決断だったと思う。校名が変わっただけで中身が変わらなければ「やっぱりね」の一言でかえって評価を下げるだけ。理事長、校長を始め先生方には相当プレッシャーがかかっていたはず。また一期生たちも先生方のプレッシャーを共感しながら一期生としてのプライドをかけた学校生活でもあったのだろう。

 この一期生の大学進学実績は現時点で同志社12名、立命館4名、関大6名、関西学院2名、近畿大学26名、龍谷大学16名、京都産大11名と飛躍的に伸びている。数年前では考えられない状況だ。改革が着実に進んでいることがうかがえる。

 今日の卒業式の雰囲気はその一期生の学校生活の集大成だったのだろう。

 式の最後には会場後ろに座っている保護者の方に向きを変え、全員で「YELL」という題名の歌を合唱する。頬を伝わる涙を拭きもせず、男の子が歌っている。保護者も泣いていたでしょうね。

 卒業生が退場するとき、多分自分たちで決めたのだろうが、クラスで集まり、もう一度保護者の方に向かって「ありがとうございました。」と感謝の言葉をみんなで伝える。保護者席からはひときわ大きな拍手が起こる。なかなか器用なことやるなと思いながらこちらも涙がこぼれそうになった。

 それとブラスバンド部が入退場、君が代、校歌、YELLの伴奏をしていたのはとってもよかった。卒業式に花を添えるだけでなく、学校そのものに厚みが出てきたような感じがした。でも最後には「今日の伴奏をしてくれたのはブラスバンド部のみなさんでした。」ぐらいの紹介はしてあげて欲しかったな。きっと大きな拍手が起こり励みになったと思いますよ。

 そんなこんなで感動した卒業式でした。

お土産にいただいた校章入り紅白饅頭。
私のオリジナルお菓子コレクションが増えました。

2016年1月15日金曜日

中学入試前日

明日1月16日は中学入試の解禁日、と言う表現が適切かどうかは知れないが、関西圏の中学入試が始まる。

今日の京都新聞の朝刊には1月14日現在の志願者数が載っている。

秋から年末に掛けて京都のどこの私学の先生も中学受験の募集に危惧感を抱いていたようだが、結果昨年と同水準らしい。

京都府私立中学高校連合会の会長談では「少子化が進む中では大健闘。各学校のPRが効果を上げた。景気回復も影響しているのではないか。」とのこと。

そうかも知れないが、呼称は様々だがたとえば前期・後期、午前・午後の組み合わせで4~6の複数受験が可能というか複数受験が当然の状況。塾が合格者実績を稼ぐために何のかんのと理屈をつけて一人あたりの受験校を増やせば受験者数はむなしい数字。果たして入学者増につながるかどうかはさてさてと言ったところか。

それはともかく、最後の授業を終わり受験生を送り出す。毎年のことだが鎖骨のあたりが苦しい。入園時はまだ3年生、4年生だった頃を思い出せばずいぶんと体も大きくなり、顔からも幼さが抜けてきた。私の嫌みに耐えながら最後まで頑張ってくれ、そして微笑みながら教室を出て行く姿を見れば、涙が出そうになる。

自転車置き場では喧嘩もした者同士が「がんばれよ!」声を掛けている。やっぱり成長しているんだ。

中学受験生を預かって30年。受験前日は何年たってもやっぱり特別の日だ。
受験前に受験生と保護者に渡す「合格カイロ」。以前は袋そのものに合格カイロと書いてあった
made in china のものを渡していたが異常に熱くなるとのことで国産カイロに自家製シールを貼ったものに変更。
ウサギの指先に大住学園の文字があるのがオシャレ!今年は暖冬で出番がないかも。



2015年11月18日水曜日

寿司屋のホームページ

4ヶ月のご無沙汰です。

保護者の皆様、業界の皆様からは塾対象説明会の記事はどうなっておるのかとの声をたくさんいただきました。が、最近の塾対象の説明会、どことも完成度が高くなってなかなか突っ込みどころがないのです(何も突っ込むために行っているのではないのですが)。


説明会の進行、資料の詳しさ、学校によって上手下手、センスの善し悪しはありますが、どことも及第点になっています。

しかし裏を返せばどことも無難な説明会になってしまいました。こちらの記憶力に問題があるのでしょうが、どこの学校の説明会の話しだったのか後で区別がつかない時があります(ごめんなさい)。

そんな中でも印象に残ったのは生徒たちが出てきて演奏をしてくれたり、合唱をしてくれた説明会です。

嫌みな私は生徒たちのパフォーマンスの善し悪しと学校の善し悪しとは関係がないと自分に言い聞かせるのですが、母校のために一生懸命に歌う姿と清らかな歌声に感動してしまい、このような学校で楽しく、落ち着いて勉強するのもいいかなと思ってしまうのです。先生の中には感激して涙が出てくると言っている人もいます。泣き顔が想像できない先生なんですが。

以前ある学校の校長に「説明会に生徒を使うな」と言ったらしいのですが(失礼)、今では来年は何をしてくれるのかなと少し楽しみにしたりもしています。私もヤキが回ったようです。

塾の先生は生徒の発表に弱い。来年度の塾説のヒントかも知れません。

ブログの更新ができていなかった次の理由として、個人で寿司屋をしている古くからの友人のために、
ホームページを作成していたこともあります。

コストパフォーマンスは高いと思います。
庶民にとって寿司屋といえば回転寿司が当たり前の時代、住宅街の中の個人の寿司屋は絶滅危惧種ような存在です。長いことやっているのでリピーターさんは多いのですが、新しいお客さんになかなか知ってもらう機会がないと嘆いています。本人はパソコンを触ったことさえない化石人間。

じゃあ自分の勉強がてら、業種が違う寿司屋のホームページを作ってみましょうかねと作り始めました。以前使っていたホームページ作成ソフトは偏差値40の子(つまり私)に70の子が使う参考書を渡したようなものでさっぱり進まなかった。今回のソフトはやはり難しいが手がつけられないものではありません。

いやー、よそのホームページを作るのは気が楽ですわ。思い切ったこともすらすら書ける(いわば無責任!)それとこの店の売りは何か?ということも客観的に判断でき、アピールができる。
「腕は一流、人気は二流、値段は三流」という少し恥ずかしいキャプションも人のことなら簡単につけられます。
※後日、本人より要望があり、「あじよし、ねたよし、しゃりよし」に変わりました。おもしろくないなー

自分とこのを作るときにはなかなかこの辺の思い切りがつかないんですよね。その意味で何でもかんでも自分でやるのではなく、人に任せてみるのも有りかなと思いました。

未完成ながらアップして今は閲覧できる状態。検索に引っかかる工夫も分かったし大いに勉強になりました。

サーバー代節約のためうちのサイトに間借りしている状態、そのためURLにosumigakuen.com
と出てしまっていますが、経営しているわけではございません。

一度ご覧になって、感想でもお聞かせ下さい。もちろん食べも行ってあげて下さい。
吉川の知り合いですと一言言っていただければ「ああそうですか。」と言ってもらえます。
それだけかいっ!




2015年7月13日月曜日

名は体を表して、いない。

6月24日、25日は京都八幡高等学校の塾対象説明会。24日は京都八幡高等学校南キャンパス、介護福祉科、人間科学科の2つの専門学科がある。

介護福祉科は読んで字のごとく介護福祉士や福祉に関わる分野への進学を目指すコースであるとすぐに理解できるが、もう一つの人間科学科は何ともわかりにくい名前だ。人間科学科のことを知らない人に「人間科学科って何を勉強すると思いますか?」と尋ねたところ、「心理学とかですか?」との返事。そうですよねぇ。人間の行動科学とか脳の研究とかをしている様な感じがどうしてもする。

京都八幡の公式見解では『人間科学科は、教育・福祉・看護・医療系の大学等への進学を目指す専門学科です。将来、教員(幼・小中高・特別支援)保育士・看護師など「ひとの命に関わる職業で活躍できる人」を育成します。そのために必要な学力を3年間かけて身につけます。』とある。

なるほど、と思ったところでやはりこの名前である必然性は全くなし。て言うか、誤解の元になって有害かも。

とは言え今回の授業見学でこの学科の存在意義は十分にあると思った。授業見学の内容は同じ敷地内にある支援学校の生徒たちとの「授業交流」。当日は体育館で同じ高3同士で体育の授業と言うかプチ運動会のようなものがあった。

当日のスライドです。なかなかいい言葉です。

一見するところほとんど分からないが、やはり他者とのコミュニケーションがとれない生徒がいる。自閉症と言われる子たちかも知れない。

私が感動したのは人間科学科の生徒たちが何のためらいもなしに支援学校の生徒たちと一緒に運動会を楽しんでいたこと。

正直に言えば、ハンディキャップを負った人たちに対して、どう対処してあげればいいのか戸惑うときが自分にはある。もっと素直に役に立てたらと思いながらも自分の身の処し方が分からない。悪気はないが結果において無視しているのと同じこと。

この学科で学んだ生徒たちは私の情けない戸惑いなんかなく、そして上から目線でもなく、自然体で社会的弱者と同じ目線で接していけるんだろうと思う。

プチ運動会を応援しながら、人の痛みが分かる先生や人の命を大切に思う職業人がこの学科から育ってくれればと思った。そしてこの設備と人員は公立でしかできません。志のある中3生、説明会に行ってみたら。自分に向いていればきっとお得ですよ。


なるほど。山田クーン、座布団3枚!

でもくどいようですがやはりネーミングが…

春恒例2026年山城通学圏普通科中期選抜相関表

  2029年からは公立の入試制度が大きく変わり中期選抜がなくなるので、この相関表も今年で最後か? とは言え、新しくできる前期選抜の「共通枠」、というのが、従来の中期選抜のシステムを踏襲しているようなのでこの相関表はまだ続けられるかな。 でも出願方法が私立の様にオンライン出願にな...