世の中ゴールデンウイークの真っ最中。去年も書いたと思うが、28日の土曜日を保護者参観日にして、その代休に5月2日を休日にし、4連休にした中学校がある。
できるだけ連休をつながせたいとの目論みであろう。「学校よりは休日が大事という価値観を持つ一部の子どもとその保護者に迎合し、さらにそれが先生自らの要求と合致した結果であるとするならば、それは教育現場の敗北である」、と昨年このブログでイヤミを言えば、まことにその通りと、ある公立高校の先生から賛同をいただいた。
私学を見よ。大阪桐蔭は新学期の学習合宿が終わって、せっかく身につけた学習習慣と学習意欲がこの連休で失われることをおそれて、連休中にも登校させているぞ!しかし、これもやりすぎかもしれないが…
当学園はカレンダー通りの休日。別に普通にみんな出席しているんで、そんなにゴールデンウイークだからと時間割を触る必要はないと思うんだが。
学生の間は学校、勉強ありきで日常生活もそれに合わせるべきである。また保護者も子どもが学生の間は学校、勉強を優先すべきだ。一方で学力をつけて欲しいと言いながら、他方で学校を軽んじるようであるならばそれは矛盾以外の何ものでもない。
ゆとり教育見直しの時代、某市立某中学校には土曜参観も実施するが、休日も増やさないぐらいの主張があって欲しいと思うのだが…きっと労働条件云々の先生がいるのでしょうな。
さて今日は太成学院大学中学が来年度募集を中止するとのお知らせが来た。早い話閉鎖ということ。何か悲しくなるような簡単な文面。噂には聞いていたが、やはりと言うかついにと言う感じ。
高校は国の就学支援金や府県単位の支援制度で所得の低い家庭にも私学進学への道は残されているが、いわば贅沢品の私立中学は一切の援助なし。この経済状況の中、私立中学全般、特に大阪は募集が厳しくなっていた。
以前より私立中学入試は二極分化が進んでいたが、不思議と潰れないのも教育業界だった。しかしそれが現実となった怖さがある。実入学者のデータを見れば、ここももたんやろという学校はまだある。
一般企業のように、ある朝社員が出社してみれば、入り口が閉鎖されていたなんて事はなかろうが、多分卒業まで保証するとは言うものの、どれほど面倒見てくれるかは不安だ。おそらく中学部の人員整理が始まり、教員の流出が始まるはず。
そんな様子を保護者が見れば、ここ数年募集が芳しくなかったところは来年はさらに敬遠される。結果、募集中止への臨界点を超すのはあっと言う間だ。
私たち塾も学校経営面での情報を集めて保護者に伝える必要性も出てくる。
今回の募集中止は単なる一中学の募集停止にとどまらず、業界全体に大きな影響を及ぼす可能性があると思う。
2012年5月2日水曜日
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