2012年9月13日木曜日

奈良三題

9月7日は帝塚山、9月11日は奈良学園登美ヶ丘、9月12日は西大和の塾対象説明会。奈良の進学校3校が出そろった。えっ、大御所の東大寺学園は?塾対象説明会なんて必要なしの天上天下唯我独尊。だから私は密かにこの三校に下克上を願っているのだが、いくら進学実績を伸ばしてもそんなの関系なしの越えられない一線があるようだ。

特に西大和は東大寺に対するコンプレックスがあるようで、今日は進学実績をほとんど強調することなく、新のエリート、社会貢献できる人間、国際社会で活躍できる人間の育成に努めるという点を強調していた。確かに受験請負業ではいつまでたっても二流の学校でしょうでしょうね。

とは言え、ここの塾説の塾への気の使い方は徹底している。塾の先生に対して敬語と謙譲語で話が進む。少し胸焼けしそうだがありがたくいただく。


西大和と大阪桐蔭の入試問題分析。
何事につけ徹底してますね。
 資料もすごい。今春の入試問題の各設問の正答率と誤答例がきちんと分析されて、きれいな冊子にまとめられている。これを見れば合格のために正答すべき問題、解けなくても合否に関係ない問題、いわば「捨て問」が一目瞭然。特に算数は正答率80%前後の問題と40%以下にはっきりと分かれており、80%の問題をすべて取れば合格点になることがよく理解できる。入試対策の最後の詰めには非常に有効だ。

塾を知り尽くしているというか、塾の先生の要望によく応えているのだろう。大阪桐蔭もこの様な資料を出してくれている。あと、なんと国立の奈良女子大附属中等教育学校。まっ、ここは塾のためというより教育的配慮なんでしょうが。

私学の先生方、これは有効ですよ。ただし保護者、受験生にまで渡すかどうかは難しい所。だって塾の先生の優位性を剥奪することになりますからね。

帝塚山中学は今年になってやっと「お嬢様学校」の呪縛から抜けられた感じ。以前から帝塚山に求められているものは進学校ですよと進言してきたが、「いまだ帝塚山ファンなる層がいらっしゃいまして…」と言って、総合コースやら文理コースやら特進Ⅰ・Ⅱやらとこちらにすれば何のためのコース分けかかと理解しづらかった。そしてそれがあるために2種類の入試問題や、そしてまたその問題のために回し合格のヴァリエーションが複雑になったりと本当に分かりにくかった。

ようやく来春入試より全コース共通問題になり、回し合格のパターンも分かりやすくなった。全コース国公立向けカリキュラムとなりすっきりとした感じ。女子英数スーパー選抜クラス(英数・スーパー・選抜!あともうひとつつければ満貫だな!失礼)も中1からできて完全に進学校としての体制が整った。多分進学実績は伸びてくるだろう。次の段階としてイマイチ分かりにくい併学を止めて共学にすれば。

奈良学園登美ヶ丘。進学校にするのか全人教育を目指す幼稚園からの総合学園にするのか方向性が分かりにくかったが、今年の説明会で明確に進学校を目指していることが理解できた。在校生の各模擬試験の偏差値推移やそこから予想される大学合格状況、また学力アップのための取り組みなど、昨年まであまり詳しくは説明されていなかった事に結構時間を使っていた。郡山の奈良学園から移ってきた高入生が今年初めて大学受験を迎えその実績を踏まえての発言でもあるのだろうが、素晴らしいキャンパスの完成と相まって受験生を集めそうな予感がする。

その奈良学園のお土産。校章の焼き印の入ったどら焼き。いや、奈良だから三笠か。それとちゃんと校名の印刷の入ったワッフル。私のコレクションが一つ増えました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

春恒例、2024年山城通学圏普通科中期選抜回し合格相関図

  春恒例、2024年山城通学圏普通科中期選抜回し合格相関図です。 昨年度とほぼ同様に上位校(大住学園が考える難易度順)からきれいに他校へと回っています(横方向)。そして第2順位への出願の仕方も一つ飛ばしで選択するのが確立したようです。城南菱創⇒西城陽、西城陽⇒久御山など。 が、...