3日(日曜日)はある私学主催のセミナーに参加。琵琶湖の北部にある学校所有のセミナーハウスを使っての一泊研修。後半はここだけの話し、飲み会となる。
朝起きて出発しようと車に近づけば泥だらけ。よく見れば足跡らしき物が…サルだった。人間様が飲み会してる間に人の車の上に乗って猿会をしていたのだろう。未だ車は泥だらけ。次会ったときは説教してやろう。
5日大谷、6日華頂女子、7日奈良女子大附属中等教育学校の塾対象説明会。連続日程は体力的にしんどいが、違いが分かって印象に残る。
大谷は開会まで待ち時間の間、美しい女性のピアノとバイオリンのデュオの演奏でお迎えしていただく。大谷流のおもてなしなんだろう。クラッシック好きの私は得したなと素直に喜ぶが、せっかくステージがあるので壇上で演奏してして欲しかった。高いところからでは失礼との大谷流の遠慮があったのか。しかしそれでは演奏者に失礼ではなかろうか。私はなぜかこの大谷流の思い切りのなさがいつも気にかかる。
校長の話も文化人の話を聞くような感じ。宗教校の校長ならもっと宗教色を前面に出した学校理念、教育哲学を聞きたかった。これも私にすれば思い切りのなさに思えてしまう。
全体的な話しの流れは、進学校として数値目標を掲げより進学実績を上げるというように聞こえた。データなどでは確かに成績は伸びているが、なぜか突き抜けるような予感がしない。進学実績を上げるなら、もっと追い込んで行く必要があるんだろうが、やはりどこまで行っても大谷流のマイルドさ。でも、このマイルドさ故に今年は中学、高校とも定員を大幅に超えたんだろう。
まあこれだけ集めれば、私のとやかくなんてまるで関係ないでしょうね。
華頂女子は2年前から始まった改革の真っ最中。定員割れ→入試ボーダーの低下→質の低下→評判の低下→定員割れ、のデフレスパイラルを断ち切るべく、中高ともに入試基準を大幅に上げた。しかし一層の定員割れを招くのは必至。「自爆入試」になる可能性も大きい。でも何もしなければ、いつかは生徒の声が聞こえない「サイレントスプリング」状態。改革を進めるしかないか。
中学入学者はこの2年間各学年10名程度。高校入試も60名程度。覚悟の上だったとは言え、かなり厳しい状況のはず。
しかし、授業見学をしてみて今までの生徒と全く違う。こんな言い方をすれば旧体制の中3、高3の生徒に申し訳ないが、現1,2年は集中して明るく授業を聞いている。別学校の生徒ぐらいの違いがある。お行儀の悪い生徒はいない。女子校の落ち着いた雰囲気の中で、仲良く学生生活を送っているのが見て取れた。
施設見学もさせていただいたが、過去の遺産と言えば失礼だが結構充実している。知恩院の庇護を受け大事にされて来た学校だと理解できた。
私も今回久しぶりに行って学校の変化を実感できた。期待してもいいかな、期待したいなと思う。
奈良女子大学附属中等学校。情報開示に関しては国公立としては間違いなくトップクラス。大学進学実績につけ、入試につけ私学以上のペーパーを準備してくれている。しかしイヤミな言い方をすれば、都合の悪いデータを見せても、経営には関係ないという親方日の丸的鈍感さのなせる業かも知れない。だから説明もやや上から目線に聞こえないこともない。少しカチンとした表現をする若い先生がいたので、指導しておいた。ははっ。
でもいい学校だと思います。自由、自主、自立、本気でやってますからね。実績を即問われる私学ではなかなかこのような時間がかかる、そして目に見えない理念を実行することは難しい。しかし自由、自主、自立が確実に身に着いたとするならば、もう少し大学進学実績が伸びてもいいはずなんだが…